海外コンチ遠征での手応え

サニーエリートチームの前半戦が終了した。寺澤・浅海が記録会にて強化指定を獲得して臨んだ2019年シーズン。いよいよITUポイントを獲得して、ランキングを意識するようなシーズンになった。高松大会で浅海が15位ポイント獲得、ルワンダ大会で浅海4位ポイント獲得、寺澤8位、カザフスタン大会で寺澤15位ポイント獲得、浅海19位という成績だった。これによって、8/6の時点で浅海は232ポイントで396位、寺澤は71ポイント598位に位置した。二人にとって初めての海外コンチ遠征は、ポイントが獲れたり獲れなかったりと、いい部分も苦い部分もあり、いい経験ができたスタートになったと感じている。

何より、サニーエリートチームとしては、この遠征において沢山の方のご支援をいただいたことが、大きなポイントだったと思う。

国内コンチネンタルの大会数は限られているため、ランキングをあげるにあたって大会数が少なくなってしまう。そのため、海外コンチネンタルの出場資格を得られた選手は、積極的に海外レースに出場してランキング向上を目指すのが、オリンピックトライアスロンの世界だ。いつか、そんな日が来るとは覚悟し、その遠征費の捻出については頭を悩ませていた。2014年にサポーターズ(後援会)を発足させ、活動資金への対策としていたが、国内遠征・合宿費用を捻出するのに精一杯で、これに海外遠征の費用を上乗せするのは厳しい….そんな状況だった。そこで、前半戦の2レース(ルワンダ・カザフスタン)の遠征費用を会員さんを中心にご支援いただいたのだ。なんと78.9万も集まった。二人分のチケットや宿泊費、エントリー費などで都合、94.1万円もかかってしまったので、マイナスにはなってしまったけれども、そのマイナス分は、サニーの体力でどうにか捻出できる額に抑えられた。本当にありがたいことだった。

サニーフィッシュというトライアスロンスクールの売り上げから彼らの海外遠征の費用を捻出するのが厳しいという現実を晒すというのは、経営者として恥ずかしさがあったし、また後援会へも毎月1080円ずつご支援をいただいている中での、更なるご支援のお願いというのは何より気まずさがあった。

しかし、選手たちがようやく手にした出場機会を経済的な理由で手放したくはなかったし、何より私やクラブの小さなプライドより優先すべきは選手たちの意思。改めてこのクラブの理念に立ち返れば、迷うことはなかった。

事務局や平松主導ではなく、二人の声で会員の皆様にご支援のお願いをする、選手たちの意思でお願いをすることが何より大切だと思った。そのため、後援会とは切り離した形で、支援者が直接二人に手渡しで支援を送れるように気を使って募集させていただいた。事務局が挟まることで、選手たちの思いが薄れてしまうことや、事務局に何割か取られてしまうんではないか、といった懸念も払拭したかったからだ。既存のクラウドファンディングのシステムを使うことも考えたが、直接にお会いできる会員さんが対象であるし、手数料の15~20%が何より勿体ないと感じたので、手作りのクラウドファンディングになった。いわゆる昔からあるカンパという形。 
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なるべく、二人に手渡しで、と声がけしたが、面倒くさいからクレジットがいい、振込がいいという方も多く、その際には事務局のショッピングカートや会社口座に振り込んでもらった。二人が現金でいただいた支援金については僕らは明細がわからない。しかし、正直こそが、信頼と未来の自分たちを創る。二人は、いただいたお金の明細は全て明らかにして、全てを公開することに賛同してくれた。

出発はいつもワクワクするな!

明細は、遠征後に、全てホームページにて公開をした。二人が個人で報告をする場所がないので、ここでもクラブホームページがプラットフォームとなる。それでいいのだと思う。お互いが、無駄使いをしないように、誠実に活動できるように補完し合えばいい。
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この支援の形は、選手を含め僕らエリートチームにとっても、このクラブチームで世界を目指していく方向性を再確認する出来事だったし、こんなにも沢山の方に支えられている、応援していただけている、という嬉しい手応えがあった。真摯にスクール運営に取り組んできた結果だと思いたい。それでも、まだまだスクール会員の後援会への入会率は、25%ほど。できれば、100%の入会率になるように、もっともっと応援していただけるように、真摯に、誠実に取り組んでいこう。

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